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損保業界メガ損保3グループ体制総仕上げ [生命保険]

損保業界としてはビッグニュースですが、昨日も損害保険ジャパン(損保ジャパン)と日本興亜損害保険(日本興亜損保)が合併することに触れました。

銀行を含めた金融機関の合併は、いまどきめずらしくないかもしれません。しかし2社統合により、3メガのひとつ、NKSJの核になる損保ジャパンをより強力にするという意味で、損保業界はかつての収入保険料で2兆円超の「メガ損保」3グループ体制の総仕上げが行われるわけです。


90年代前半までの保険業界は、比較的おだやかな競争の中で共存する状態でした。

たとえば、生命保険と損害保険の棲み分けが行われていただけでなく、各損保会社は同じ保険料率で同じ保険商品を販売していました。

たとえば、東京海上で入ろうが、東洋火災で入ろうが、同じ商品で、しかも同じ保険料でした。

とにかくオフィシャルには、大手が看板や財力にものをいわせて小さな会社にはできない独自のサービスによって顧客を囲い込み、小さな会社をつぶすということがなかったわけです。

もちろん、財力が違えば営業社員の教育などで差がつくかもしれませんが、それでもしょせんは同じ商品ですから、看板の信用度などは関係なく、担当者が知り合いだからとか、親の代から入っているからとか、そんな理由で加入することはめずらしくなかったし、それは立派に「加入する理由」だったわけです。

こうした業界各社の安定経営を行わせるために、さまざまな行政指導や保護を行う構造は、「護送船団方式」などと呼ばれていました。

それが、アメリカの要望を受けた橋本龍太郎内閣によって、1996年に「日本版ビッグバン」という金融政策を打ち出して、保険を含めた金融界全体が自由競争への道筋を徐々につけられてしまいました。

つまり、弱小なところは大手に飲み込まれてしまう戦いの始まりです。

そう、ここでもアメリカ追従です。今のTPPと同じです。なんか悲しいですね(つづく)
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