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日本興亜損保は名実ともに日本一になれるか [生命保険]

日本興亜損保が損保ジャパンと、2014年9月の合併に向けて話を進めています。これは当然東京海上日動を意識したもの。つまり、合併によって国内最大の損害保険会社になることがねらいとしてあるわけです。しかし、名実ともに国内ナンバーワンになるためには、扱い高だけではなく、顧客対応についても向上しなければならないでしょう。

日本興亜損保は、過去に不払い騒動を起こしています。他社もあるのですが、日本興亜損保の不払い騒動は2度なのです。「保険金支払い遅れで改善命令」というニュースを振り返ってみます。
金融庁は23日、内部管理体制の不備から保険金支払いに遅れが生じていたとして、日本興亜損害保険に対し業務改善命令を下した。金融庁によると日本興亜は、職員の怠慢や知識不足などで、08年度中に支払うべきだった大口(500万円以上)の自動車保険契約のうち42件、7億1500万円の保険金支払いを先送りした。金融庁は、マニュアル整備など適切な内部管理体制の構築を求めた。  金融庁は6月、内部告発を受けて調査すると、支払いに必要な調査などのマニュアルが無いことが判明。「適切な管理体制を構築しなかった歴代経営者に責任がある」とし、来月24日までに業務改善計画を提出し、半年ごとに実施状況を報告するよう求めた。ただ、08年度の収益目標達成などのために意図的に遅らせた例は確認されず、一部業務停止命令は見送った。  処分を受けて会見した日本興亜の磯谷隆也執行役員は「事務処理の迅速性について不十分、不適切な部分があった」と謝罪、兵頭誠社長を含む経営幹部を処分する意向を表明した。マニュアルなど管理体制の不備については「担当者の放置を組織的に発見したり、会社が警告を発する仕組みができていなかった。支払い遅れを点検する仕組みを改善する」と釈明した。  日本興亜は12月の臨時株主総会で、損害保険ジャパンとの経営統合を提案する方針。しかし、統合に反対する元役員から兵頭社長の解任要求が出るなど内紛が深刻化しており、今回の処分で経営責任を追及する声が高まる可能性もある。【井出晋平、宇都宮裕一】毎日新聞 2009年10月24日 東京朝刊

もちろん、これは日本興亜損保を誹謗したいのではありません。ただ、2度目であったことは確かなので、それはきちんと指摘したかったのです。

2007年3月には、東京海上日動火災保険、日本興亜損害保険、あいおい損害保険、富士火災海上保険、共栄火災海上保険、日新火災海上保険、ニッセイ同和損害保険、日立キャピタル損害保険、AIU保険、アメリカンホーム保険など損保会社10社が、支払い体制に重大な不備があると金融庁に指摘され業務改善命令を受けています。

うち東京海上日動火災保険、日本興亜損害保険、あいおい損害保険、富士火災海上保険、共栄火災海上保険、日新火災海上保険の6社は一部業務停止命令の行政処分を受けています。

日本興亜損保であってもなくても、不払い騒動はあってはならないことです。

不払いの不祥事自体は保険会社の矜持と良識が問われるものですが、加入者も保険会社任せにせず、自らの保険に対する意識と目的を明確にする奇貨とすべき事件といえるでしょう。
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