医療費は過去最高というけれど

医療費がパンクする、という話をよく聞きます。その医療費が過去最高になった、というニュースが、3年前の7月17日に報道されています。時事通信（7月17日19時15分）によると、08年度医療費は、過去最高の34兆1000億円になったというのです。

厚生労働省は17日、2008年度の医療費動向調査の結果を発表した。医療保険と公費から支払われた概算医療費は前年度比1.9％（約6200億円）増の34兆1000億円で過去最高を更新した。高齢者人口の増加が医療費を押し上げる主因となっている。 　70歳以上の高齢者医療費は同2.1％増の14兆8000億円となり、全体の43.5％を占めた。08年度から導入した後期高齢者医療制度の対象となる75歳以上では、11兆4000億円、全体の33.5％となる。

これは「医療費パンク」のキャンペーンに当然つながりました。そして今、TPP賛成派のひとつの口実（医療制度の抜本的改正）になっているわけですが、まあその辺の賛否や議論はともかくとして、医療費の心細さが、保険会社からすれば医療保険の勧めに発展していくことは当然のことです。

ただ、後期高齢者を健康保険から分離したことで、健康保険がすぐに破綻するということはないだろうし、また破綻させたら、ただでさえ評判の悪い後期高齢者保険の意味がなくなってしまいます。

社会情勢や時節に合わせたいろいろなセールスはあるでしょうが、そこはキャンペーンに流されずに、保険に入る時は、きちんと必要性を見極めた方がいいでしょう。

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