SSブログ

ソルベンシー・マージン比率と格付けについて [生命保険]

ソルベンシー・マージン比率。格付け。何か金融に関連する専門用語という感じですね。米国AIG本社(AIG Inc.)の2008年度第4四半期(10月~12月)決算における損失見込が報じられたことで、同社を株主とする一部外資系生命保険会社の存続が取り沙汰されました。

米国金融資本をハゲタカなんていいますが、アメリカの保険会社でも経営が苦しくなることがあるんですね。

たとえば、エジソン生命は、「2008年12月末時点において、2兆3,708億円の総資産を有し、生命保険会社の本業の期間収益を示す基礎利益は311 億円と引続き堅調に推移しており、保険金等の支払余力を示すソルベンシー・マージン比率も770.0%と十分な水準を維持しております」と公式リリースしていました

そこにも出てきていますが、生命保険会社の経営の健全性を示す指標として、ソルベンシー・マージン(solvency margin)比率が採用されているのです。日本語に訳すと「支払余力」といったところでしょうか。大災害や株の大暴落など、予期し得ないアクシデントに対応できるだけの「体力」が、その保険会社にあるかどうかを見るわけです。

ソルベンシーマージン比率(%)は、「ソルベンシーマージン総額×100/リスクの合計額×0.5」で算出され、200%を下回った場合には、監督当局より経営の健全性を回復すための措置がとられるることになっています。しかし、この比率だけで経営の健全性の全てをリアルに判断できるとは限らず、事実200%を上回った保険会社が過去には破綻しています。ガクブルですね。

もうひとつ、保険会社の財務力を判断する基準として、格付け会社が保険財務力について、アルファベットのA(a)やBなどを並べて評価する「格付け」があります。

いずれにしても、加入者の立場からすれば、いくらそれらの評価が高くても「保険金不払い」をするような会社では信用できません。加入者個々にとって大切なのは、自らの求める保障に応えられる会社や商品の選択です。それらは、経営や財務状態を判断する指標として参考程度に覚えておくとよいでしょう。

うんうん。今日のはちょっと難しかったですね。
【参考文献】

『生命保険のウソ・ホント』(九天社)

nice!(11)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 11

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0