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高額医療費還付の真実 [生命保険]

高額医療費は還付される、というのは聞いたことがあるのではないかと思います。何百万もかかったからといって、その額がかかるわけではありません。一定の額以上は戻ってくるのです。では、高額医療費というのはいくらからで、はたしていくらぐらい戻ってくるのでしょうか。

高額医療費還付というのは、大きく分けて2つ。さらに確定申告で行う還付の手続きも含めると3つあります。

ひとつは、いったんは健康保険で決まった医療費を窓口で支払い、一定額を超えた部分がのちに戻ってくるというものです。具体的には、ひとつの治療で月内に同一の医療機関でかかった自己負担額について、定められた自己負担限度額を超えた分について、全国健康保険協会や公的医療保険組合等から支給されるのです。

具体的な金額ですが、高額医療費の還付については、加入している健康保険組合の基準によって決まるのでいちがいにはいえません。

たとえば、標準報酬月額が53万円以上の「上位所得者」の場合は(10割相当医療費-50万円)×1%+15万円という計算式です。1ヵ月入院して30万かかったとして、10割相当医療費は100万になりますから、計算すると自己負担額は20万円になるので、10万円は戻ってくるという計算になります。

報酬月額が53万円未満の「一般」の人々は、(10割相当医療費-26万7000円)×1%+8万100円になります。同じ条件ですと、15万3400円になるので、14万6700円が戻ってくる計算になります。

あとは無職や事業所得者で欠損を出した人など税金を払わない非課税の「低所得者」の場合、すべて3万5400円。26万4600円が戻ってきます。

もうひとつは、高額療養費の現物給付といわれるものです。

最初の高額医療費還付の場合、後で戻るにしても、いったんは所定の医療費を支払わなければなりません。当面のお金もない人の場合、困りますよね。

そういう場合、この手続きをすれば、最初から自己負担額だけを支払えばいいというものです。

先の例でいえば、「低所得者」が、まずは30万円支払って、あとから26万4600円が戻ってくるわけですが、いったんは30万円支払わなければなりません。それが、3万5400円を支払うだけでいいというわけです。

「確定申告で行う還付の手続き」というのは、その年にかかった医療費(家族全員の分)の合計から10万円を引いた金額を、確定申告の「所得」から控除できることを指します。要するに、税金がやすくなったり、源泉徴収された分から戻ってきたりするわけです。

そうしてみると、医療費は思った以上に「かからない」ことがおわかりいただけるのではないかと思います。

つまりそれは、入院日額をそれほど高額にしなくても間に合うのだ、ということです。

ご自身の所得で試算されたうえで、改めて入院保険の日額を見直されてはいかがでしょうか。
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