保険の募集について

保険の募集というのは、これまで書いたように、個々の商品の募集については、生命保険なら外務員、損害保険なら代理店研修生や代理店などが行っています。では、最近ネットなどで話題になっている起業はできるでしょうか。つまり、ビジネスモデルとしてうまみはあるかという話です。その点について書いてみたいと思います。

結論から書くと、起業できるかといえば、「できる」です。

ただし、それは手続きや仕組みとしてそのような道筋が存在するというだけで、誰もが目指せばなれるというわけではありません。むしろ、その可能性は大変に狭き門と言っていいと思います。

起業というからには、保険代理店を興したり、外務員として大きな数字を持ったりすることです。それには、損害保険の場合、代理店研修生という制度があります。

一定期間、嘱託社員、もしくは正社員の身分で給料を保証し、勉強して顧客も増やしてもらって、一定期間を過ぎたら独立してもらうという制度です。

しかし、独立後は大変です。

以前は、定年過ぎた老夫婦の第二の人生としても営まれていた保険代理店ですが、今は商品の高度化複雑化とともに、代理店がつぎつぎ合併して大きくなっている時代です。

かつては53万あった代理店が、今は35万まで減ったとされています。

ですから、最初からよほど大きな数字を持ったスタートでない限り、独立代理店としてやっていくのは大変です。

生命保険は、証券会社の証券外務員のような制度をとっていることが多いです。

これも代理店研修生と同じで、最初はいくらかの給料が出ているのですが、だんだんでなくなって、保険成約のコミッションだけになっていくのです。

つまり、基本給はなしで歩合給だけになるということです。

苦しいですよね。

まあ今はどんな仕事でも大変ですから、ことさらこの仕事だけを大変なもののように描くつもりはありませんが、保険募集で大きなビジネスを、というのはなかなか大変です。

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