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積立金が計算できない弱点も…… [生命保険]

アカウント型保険を営業担当者が販売するとき、「払い込んだ保険料について、いつでも新しい保険が買える・いつでも引き出せる・貯金になっている」といったセールストークを好んで使います。実際にはそれほど自由自在というわけではありませんが、おおざっぱに見てそのセールストークの通りだとしても、だからこその問題点もあります。

つまり、それだけ自由に買ったり出したりしていたら、積立金部分は総合口座の定期積金のようにきれいに貯まるとは限らないということです。たとえば、保障部分の設計が更新毎に保険料の上がる定期保険の場合、積立金の取り崩しがあり得ます。

また、利率が変動するということはいくら貯まるかの計算ができません。保険会社によって、利率そのものもいつ見直しをするかもまちまちです。さらに、口座管理手数料ともいえる金額が引かれ、積み立て部分から引き出すときには手数料がかかります。手数料を明らかにしていない会社もありますし、引き出し手数料の金額は各社によって違いますです。

払い込み終了後は終身保険に移行することも可能とご紹介しましたが、「可能」というよりも強制的にそうなっている商品もあります。

つまり、この商品は積立部分をもった自由設計商品であるという共通項はありますが、その中身は保険会社によってまさに「自由設計」されており、各社ごとにきちんと内容を確認しておく必要があります。

決まった予算のもとに、多少の保障の見直しも含みを持たせながら保険をバラバラではなく一本にまとめて加入する、ということを考えているならこの商品は便利だ思えるかもしれません。ただ、養老保険や保証型年金保険のように、一定の利率のもとに相続対策を考えるものとしては不向きな商品といえます。

以上みてきたように、アカウント型保険のメリットは、生命保険に加入しなおさずにひとつの保険で調整できることです。デメリットは、積立金は計画的に貯められない場合があることです。

【参考文献】
『生命保険のウソ・ホント』(九天社) 草野直樹 著
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