変額保険の種類は多様

変額保険は、死亡保険金額や解約返戻金、満期保険金の額について運用に応じて変動する商品であることを前回ご説明いたしました。いうなれば、生命保険会社に対する投資信託のようなものです。ただ、あくまでも保険商品ですから、死亡保険金額については変動があっても最低保証が定められているのです。

いずれにしても、額が変動するわけですからハイリスク・ハイリターンの商品ということになります。安定した支払いと給付の計画を立てたいのなら養老保険にすべきでしょうが、ひところに比べて金利が低くなってしまった現在なら、変額保険も意義はあるといえるでしょう。

さて、その変額保険ですが、どのような種類があるでしょうか。大きく分類したものをご紹介します。

まずは終身型。保険金は基本保険金と変動保険金があり、終身ですから死亡時にそれを受け取れます。基本保険金額は運用実績にかかわらず保証されています。たとえば、変動保険金がマイナスになったとしても基本保険金は受け取れます。ただし、解約返戻金に最低保証はありません。

有期（養老）型。受け取る満期保険金額は資産運用の実績によって変動し、最低保証もありません。見込んだ運用実績を達成できなかった場合、基本保険金額を下回る場合もあります。ただし、死亡・高度障害時の保険金は最低保証されます。解約返戻金に最低保証はありません。

定期型。死亡・高度障害時の保険金は最低保証され、さらに運用実績による変動保険金が支払われます。定期保険というのはもともと掛け捨てで保障部分のみの保険ですから、満期金はありません。

個人年金型。運用実績に基づいて受取年金額や解約返戻金が増減します。有期型同様、受取年金額は最低保証がありません。

【参考文献】
『生命保険のウソ・ホント』（九天社） 草野直樹　著

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